ベクトルの計算速度を上げる公式集
2008年12月04日 (木)
上のような図で、pPA+qPB+rPC=O、ならば、△PBC:△PCA:△PAB=p:q:r
これは、△PAB:△PAC=BQ:CQであり、BQ:CQは、ベクトルPBとPCの係数を逆にした比、つまりr:q、に等しくなるからです。 (厳密な証明は各自でやってください。以後の公式も同じです)
これを知っていれば、問題文を読んで、瞬時に面積比を出すことができます。センターのような解答のみの問題ならば圧倒的な時間短縮になります。
次に、空間ベクトルで、点(a,b,c)を通り、ベクトル(p、q、r)(これは成分表示です)に平行な直線の式を求めたいとします。この式は(x-a)/p=(y-b)/q=(z-c)/r、と表わされます。なので、直線の式を出すには、上の式に値を代入すれば一発です。
また、空間ベクトルで、点A(a,b,c)を通り、ベクトル(p、q、r)に垂直な平面の式を求めたいとします。この式は、p(x-a)+q(y-b)+r(z-c)=0、と表わされます。なぜこのように表わされるのかというと、平面上のどの点T(x、y、z)についても、ベクトルATとベクトル(p、q、r)は垂直になるので、この内積を計算すると0になります。そして、この内積計算の式が先ほどの平面の式なのです。
空間ベクトルでよく出題される問題として、与えられた3本のベクトルで作られる四面体の体積を求めよという問題があります。たとえば、右図でベクトルOA,OB,OCを成分表示して、この四面体の体積をの求めよ、などという問題です。
こういう問題では、ベクトルの外積を用いるのが一番早いです。
内積がベクトルとベクトルにスカラー(普通の数のこと)を対応させるものでしたが、外積というのはベクトルとベクトルにベクトルを対応させるものです。外積によって与えられるベクトルは、向きは2つのベクトルと垂直、長さは二つのベクトルで作られる平行四辺形の面積と同じ、になります。大体右図のような感じです。
ベクトルAとBで作られる外積は、内積(A・B)と区別するためA×Bと表わします。外積のベクトルの向きは、AからBに回す向きが反時計まわりならば上向き、時計まわりならば下向きになります。説明が分かりにくいかもしれませんが、要するに右図のようになるということです
ベクトル(a,b,c)と(p、q、r)で作られる外積は、成分表示すると(br-cq、cp-ar、aq-bp)です。しかし、こんな文字だらけの式を覚えるのは大変です。ですが、これは行列式を用いるとこの式はすごくきれいになります。この式は行列式を用いると
とあらわせます。外積のx成分は、y成分とz成分で作った行列の行列式、外積のy成分は・・・となっているわけです。注意してほしいのは外積のy成分で、これは並ぶ順番が(x成分、z成分)の行列ではなくて、(z成分、x成分)の行列になっています。ここだけ注意してください。
さて、最初の四面体の問題に戻ります。3本のベクトルA,B,Cで作られる四面体の体積は、(A×B)・C/6、となります。どの外積を作るかは自由です。つまり、計算しやすいならば(B×C)・A/6の方で計算しても答えは一致します。この式を知っていれば、四面体や、四面体の体積を6倍したものになる並行六面体の体積もあっという間に求めることができます。
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センターや検算ではかなり使えそうですね


記述でも使いたくなりそうですが
ためになりました
投稿: ちび | 2008年12月 6日 (土) 08時38分
>ちびさん
ありがとうございます。
記述であっても、きちんと証明しておけば使っても大丈夫だと思いますよ。
お役に立てたなら幸いです。
投稿: θ | 2008年12月 6日 (土) 19時32分
面積比ってこんな簡単に出ちゃうんですね~

ぜひ使う機会があって欲しいです!!
あと、質問なんですけど、2番目の公式の/ってどういう意味ですか??もしかして数3Cの内容なんでしょうか・・・

投稿: やまさ | 2008年12月13日 (土) 16時45分
>やまささん
僕の場合、高校の練習問題ではよくこの手の問題が出ましたね。
ぜひ役立ててください。
2番目の「/」は分数のことです。「3分の2」を「2/3」と書くように。
投稿: θ | 2008年12月13日 (土) 23時58分
p分の(x-a)=・・・ってことだったんですね

ありがとうございます
投稿: やまさ | 2008年12月14日 (日) 00時15分
>やまささん
こちらこそわかりにくくてすみませんでした。
なお、他の数学記事の/も同様の意味ですので。
投稿: θ | 2008年12月14日 (日) 00時20分
外積の出し方としてこんなのもどうでしょうか。
(a,b,c)×(p,q,r) で、下の図を使います。
a b c a
p q r p
b→r、c→qとたすきがけし、引くとx成分が出てきます。
同様にc→p、a→rとしてy成分、 a→q、b→pでz成分が出てきます。
(br-cq、cp-ar、aq-bp)
投稿: 小惑星 | 2009年1月 6日 (火) 23時56分
>小惑星さん
コメントありがとうございます。
その方法もありだと思います。
むしろ2次の正方行列の行列式自体がたすき掛けそのものなので、あとは覚えやすさの問題になるでしょう。
投稿: θ | 2009年1月 7日 (水) 14時31分